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更新日:2023.03.02
最近、ChatGPTによる自然な会話のやり取りを行うチャットボットや人間が描いたイラストとクオリティが変わらないイラストを自動生成してくれるソフトウェアなど、AIの発達が急激に進んでおります。 AI開発においては中国でも力を入れており、政府の重要政策の1つにもなっております。 現在の中国AI事情についてご紹介します。
2010年以前のAI事業の新規参入企業数は892社でしたが、2010年以降は新規参入企業数が大きく変化しました。2010年から2017年にかけてAI事業の新規スタートアップ数は年々増加し、ピークを迎えた2015年には1089社のAI企業が設立されました。 しかし、市場の好況期が沈静化するにつれて、スタートアップの新規企業数も急激に減少し、2018年には 752 社、2019年には 326 社にとどまりました。さらに2020年以降はコロナウイルスの拡大もありピーク時の1/5にまで設立数が減少しました。
参照:IT桔子:2021-2022年中国人工智能创投数据报告
スタートアップの減少につれて中国のAI市場が縮小しているのかというとそうでもありません。 2018年まではAI事業の新規スタートアップが乱立していましたが、2019年以降、競争から残った企業に集中して投資が集まるようになりました。年々、投資件数の増加に伴い、投資額も増加しております。 2010年以降、投資額は年々増加傾向にあり、特に2015年から2021年にかけて投資額が大幅に増加しています。 2014年以前は年間投融資額が100億元程度で推移していましたが、2015年以降は投融資額が1,000億元台に達し、2021年には投資額は3996億元に達するなど年々投資額が増えております。
参照:IT桔子:2021-2022年中国人工智能创投数据报告
中国におけるAI投資分野として「自動運転」「自動製造」「ロボット技術」がランキング上位となっており、「計算処理」「AIチップ」といった基礎分野へのAI投資よりも自動車や製造機器などの機械にAI技術を活用する実用的な分野への投資が主となっています。 特に自動運転に関しては深圳市に自動運転の特区を制定するなど中国が最も力を入れている分野になります。 下記は2021年度のAI投資分野のランキングです。
自動運転などに力を入れていた中国ですが、アメリカのOpenAI社が公開したChatGPTが話題になると中国大手企業各社が一斉にAIチャットボットのリリースを予告しました。 ChatGPTは中国では利用する事が出来ないため、中国国内の需要を見通して予告されたものと思われます。BaiduはGoogleやYahooのような検索エンジンを提供している企業で非常に多くのデータを持っていると思われる企業です。Baiduが3月にリリースするAIチャットボットの性能を見ることで中国のAI技術のレベルが一般にも分かるのではないかと思います。
サービス名:ERNIE Bot
サービス内容:ChatGPTのような対話形式で詳細な回答を作成出来るチャットボットのサービスになると発表されています。
開発状況:2023年3月一般リリース予定
サービス名:未定
サービス内容:まだ詳細は出ていませんが、Alibabaは多様なアプリを提供しているため、
アプリケーションをサポートするツールとしてリリースする可能性が考えられます。
開発状況:リリース日未定、現在従業員との内部テスト中と発表
サービス名:ChatJD
サービス内容:大手ECサイトの利点を生かしてショッピングサイトでの商品概要の自動生成するAIを作成中との発表がありました。
開発状況:リリース日未定
ChatGPTの登場により現在世界のAIトレンドは言語処理に注目が集まっており、今後はAI言語処理を用いたサービスが多々出てくるのではないかと思われます。弊社の提供しているグループウェアにも翻訳機能が追加され、こちらにもAI言語処理の技術が使われておりますのでご興味のある方は下記お知らせをご覧ください。
新機能!グループウェアRiskmonsterWork「スケジュール」に翻訳機能追加!
今後、企業の価値を見極める指標としてAI技術をどのくらい活用出来ているかがポイントになります。
執筆者:利墨(上海)商务信息咨询有限公司 高名 宏明
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