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更新日:2023.11.28
中秋節と国慶節の連休中 (9月29日から10月6日)、中国では延べ22億人が移動しました。出入国者数については、連休期間中で延べ1182万人(入国:587万人、出国:595万人)となり、2019年と比較すると、85.1%まで回復しています。
北京や西安などの人気の観光地には人が殺到し、日本メディアでも取り上げられるほどの混雑や渋滞となり、日本にお住いの方の記憶にも新しいのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの規制が解除されてから初めての国慶節ということや、中秋節と重なったため長期間の休暇となったことから、里帰りや旅行などで多くの人が移動したと思われます。
今回は、中国の海外旅行の状況について、コロナ禍前後でどのように変化したかを調査していきたいと思います。
2023年度の国慶節で人気の海外旅行先について調査を行ったところ、以下の結果となりました。
2019年で一番人気の旅行先は日本でしたが、2023年はタイが1位となりました。タイは、中国人に対するビザ免除をしていることが要因で人気が上昇しているようです。
2023年のランキングを見ると、世界有数の観光都市ドバイがあるアラブ首長国連邦が7位となっています。中国国民は有効期限6ヶ月以上のパスポートを持っていれば、ビザ無しで入国ができ、最大30日間滞在が出来る利便性などが要因で、旅行人気が高まっているようです。
2003年~2022年までの日本への中国人渡航者数の推移についても調査を行いました。 2011年は東日本大震災、2013年は反日デモの影響で、訪日中国人客数は一時的に減少しましたが、おおむね増加推移しており、2019年には959万人となり、訪日中国人客数はピークを迎えました。しかし、2020年には新型コロナウイルスの影響により、前年比-88.9%の107万人にまで低下しています。
2003年~2022年までの日本への中国人渡航者数の推移についても調査を行いました。
2011年は東日本大震災、2013年は反日デモの影響で、訪日中国人客数は一時的に減少しましたが、おおむね増加推移しており、2019年には959万人となり、訪日中国人客数はピークを迎えました。しかし、2020年には新型コロナウイルスの影響により、前年比-88.9%の107万人にまで低下しています。
2020年から2022年の期間では、コロナの影響で観光目的の入国は不可能となり、訪日中国人客数は低迷していました。しかし、コロナの制限が解除された2023年の訪日中国人客数は、9月時点で159万人となり、現時点で既に前年比744.8倍となっています。 2023年度の各月の客数と、訪日中国人客数がピークであった2019年の同月の客数を比較してみると、1月時点では、伸び率は▲95.9%であったが、9月には▲60.2%まで回復しています。このことから、訪日中国人客数は毎月3%前後と緩やかではありますが回復に向かっており、中国での日本への観光需要は依然として高く、今後も増加していくことが予想されます。
コロナ前とコロナ後の中国の海外旅行について調査したところ、減少していた訪日中国人客数が回復に向かっていることや、人気の海外旅行先の順位が入れ替わっているなどの、変化が起きていることが分かりました。中国は、ビザ免除措置の再開を2023年9月29日に発表し、今後対象国の追加を検討しています。これからも中国の海外旅行者数は増加し、コロナ前の状況に回復するのもそう遠くはないのではないでしょうか。
執筆者:利墨(上海)商务信息咨询有限公司 中島 萌
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