第46期 「中国の航空業界」について

更新日:2018.12.29

今回は発展の続く中国の航空業界についてご紹介します。

「中国の航空会社・空港」

中国には4大航空会社があり、中国南方航空、中国東方航空、中国国際航空、海航集団(海南航空)の4社で、その傘下あるいは独立系を含めて航空会社が数十社あります。このうち3社は旅客数で世界10位に入る規模です。
 中国の空港については、「全国民間輸送空港配置計画」(中国交通運輸部より2017年に発表)によると、2020年までに中国全国の民間空港数を260前後まで拡大し、2025年までに民間空港136カ所を新設、計370カ所まで拡大する計画を打ち出しています。
 同じく中国交通運輸部の統計によると229もの飛行場があり(香港、マカオ、台湾除く)、利用客数は11億人を超え(2017年時点)、その増加率(前年比)は12.9%に上ります。

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(中国交通運輸部 2017年民間空港生産統計より
http://www.mot.gov.cn/tongjishuju/minhang/201804/t20180409_3007846.html

中国3大都市(北京、上海、広州)の1つである上海を例にとりますと、上海では既に上海浦東空港と上海虹橋空港の2つの国際空港を有しています。伸び続ける航空需要に対応するため、現在5本の滑走路を有する上海浦東空港では、第3ターミナルの建設が進んでいます。それでも近い将来逼迫すると見込まれており、上海で第三の飛行場の建設も模索されています。複数候補地があり、まだ最終確定はしていないようです。

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(扬子晚报网よりhttp://epaper.yzwb.net/html_t/2019-02/15/content_504432.htm

「中国の国産大型旅客航空機 C919」

日本で国産のジェット旅客機MRJの開発が進んでいますが、中国でもジェット旅客機の開発が進められ2017年に初試験飛行を成功しています。中国政府や上海市などが出資する中国商用飛機有限責任公司(COMAC)が手がけるC919です。世界の航空機メーカーはA、B(欧州のエアバス社のA、米国のボーイング社のB)の2強がおりますが、これにC(COMAC)を比肩させたいとする中国の国家戦略でもあります。中国人民への啓蒙もうまく進めていて、中国で一番見られているであろうTV番組は国営放送(中国中央電視台CCTV)の旧正月に行なわれる番組で春晩(日本のNHK紅白歌合戦に相当)がありますが、何年か前のこの番組の演目の中でも、C919をバックに歌と踊りを披露していました。

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(国営放送CCTVより)

以下、便利なスマホアプリを紹介します。

「スマホアプリ 航空情報アプリ 飛常准 」

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日本の日経新聞でも記事として取り上げられたことのあるアプリです。

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(2018/10/23付日本経済新聞 朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO36795350T21C18A0FFJ000/

運航遅延確率、空港レーダー、フライトボード、また、便の検索と詳細の確認(搭乗時間や登場口番号、預け荷物の受け取りゲート番号などまで)様々な情報が提供され、搭乗時間変更や遅延理由、搭乗口の変更まで、すばやく確認することができます。日経新聞の言葉を借りれば、まさしく出張者の必須アプリです。
 上海浦東空港付近の航空レーダーです。これだけの数の旅客機が上空を飛んでいるのですから、遅延が日常茶飯事なのも分かります。

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北京・上海間のとある便の遅延履歴です。1~2時間の遅延が頻繁に発生しています。これでもましな路線です。

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「スマホアプリ 旅行アプリ 飛猪(Fliggy) 」

日本でも旅行サイト携程旅行(シートリップ Trip.com) は知名度がありますが、中国でシートリップよりも人気のあるアプリ飛猪です。アリババグループが運営しています。

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シートリップ同様に航空券、鉄道、ホテルの予約ができますし、ツアーや施設入館、携帯電話のSIMカードなど旅行の際に必要な様々なものが手に入ります。
 例えば、日本の鎌倉の1日ツアーです。海をバックにした江ノ電の踏切の場所はマンガ・スラムダンクで描かれていた場所で、中国人の旅行に特に人気があります。

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あの銀座の名店・数寄屋橋次郎もアプリで予約できます。

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移動に必要不可欠な交通電子マネーカードも手に入ります。

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最近、上海の空港では顔認証技術を使った自動搭乗通関システムが導入されるなど、空港は先端技術が先んじて導入される場でもあります。中国へお越しの際はアプリでチェックしながら、空港を見学してみてください。

以上

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