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更新日:2024年12月13日
2024年10月12日、中国の業界団体である中華全国工商業連合会(工商連)は、「2024中国民間企業上位500社」を発表した。
本ランキングは、年商5億元以上の中国民営企業9,642社を対象に、企業の売上規模を比較したもので、今回で26回目を迎える。
今回のレポートでは、このランキング結果をもとに、利墨独自の分析を行い、地域・業種・業歴といった切り口から、中国の企業や経済の現状を分析する。
今回のランキングでは、1位「京東集団股份有限公司」(以下「京東集団」)、2位「阿里巴巴(中国)有限公司」(以下「アリババ」)、3位「恒力集団有限公司」(以下「恒力集団」)が選出され、前年と同順位を維持した。京東集団やアリババは、中国の急成長するデジタル産業を代表する企業であり、オンラインプラットフォームやハイテク分野での高い競争力を維持している。また、恒力集団は中国を代表する化学繊維メーカーであり、中国の産業基盤を支える存在であるといえる。(表1)
表1 「2024中国民間企業上位500社」の売上高ランキング トップ10
| 順位 | ランキング推移 (前年比) | 企業名 | 売上高(万元) | |
| 1 | → | (+0) | 京東集団股份有限公司 | 108,466,200 |
| 2 | → | (+0) | 阿里巴巴(中国)有限公司 | 92,749,400 |
| 3 | → | (+0) | 恒力集団有限公司 | 81,173,689 |
| 4 | 初 | - | 華為投資控股有限公司 | 70,417,400 |
| 5 | → | (+0) | 浙江栄盛控股集団有限公司 | 61,260,568 |
| 6 | → | (+0) | 騰訊控股有限公司 | 60,901,500 |
| 7 | ↑ | (+3) | 比亜迪股份有限公司 | 60,231,535 |
| 8 | ↑ | (+3) | 盛虹控股集団有限公司 | 52,882,491 |
| 9 | ↓ | (▲2) | 山東魏橋創業集団有限公司 | 52,021,385 |
| 10 | ↑ | (+2) | 浙江吉利控股集団有限公司 | 49,807,231 |
ランキング分析
「2024中国民間企業上位500社」の総売上高は41兆9,100億元に達し、前年から5.22%増加した。業種別では、「製造業」(社数227社、45.4%)が最多で、2位「リース業、ビジネスサービス業」(同96社、19.2%)、3位「卸売業、小売業」(同53社、10.6%)が続いている。(表2)
前回のランキングと比較すると、「製造業」の企業数は減少しているものの1位を維持しており、依然として世界の工場とされる中国での存在感を示している。「リース業、ビジネスサービス業」は企業数が2倍以上となり、中国におけるビジネス支援やアウトソーシングなどのサービス需要が近年増加している傾向がみられる。 (表2、3)
また、前回48社がランクインした「建設業」「不動産業」は23社に半減した。中国の不動産不況の影響を受けて、売上高が減少した企業が増加したことが要因と考えられる。
表2 「2024 中国民間企業上位500社」の売上高ランキング 業種分布 トップ10
| 順位 | 業種(大分類) | 企業数(シェア) | |
| 1 | 製造業 | 227 | (45.4%) |
| 2 | リース業、ビジネスサービス業 | 96 | (19.2%) |
| 3 | 卸売業、小売業 | 53 | (10.6%) |
| 4 | 金融業 | 30 | (6.0%) |
| 5 | 情報通信業、ソフトウェア業、情報技術サービス業 | 19 | (3.8%) |
| 6 | 専門・技術サービス業 | 15 | (3.0%) |
| 7 | 建設業 | 14 | (2.8%) |
| 8 | 運輸業、郵便業 | 11 | (2.2%) |
| 9 | 不動産業 | 9 | (1.8%) |
| 9 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 9 | (1.8%) |
表3 「2023 中国民間企業上位500社」の売上高ランキング 業種分布 トップ10
| 順位 | 業種(大分類) | 企業数(シェア) | |
| 1 | 製造業 | 318 | (63.6%) |
| 2 | 卸売業、小売業 | 47 | (9.4%) |
| 3 | リース業、ビジネスサービス業 | 40 | (8.0%) |
| 4 | 建設業 | 30 | (6.0%) |
| 5 | 情報通信業、ソフトウェア業、情報技術サービス業 | 23 | (4.6%) |
| 6 | 不動産業 | 18 | (3.6%) |
| 7 | 運輸業、郵便業 | 7 | (1.4%) |
| 8 | 金融業 | 6 | (1.2%) |
| 9 | 鉱業、採石業、砂利採取業 | 5 | (1.0%) |
| 10 | 農業、林業、漁業 | 4 | (0.8%) |
地域別では、アリババの本社がある「浙江省」(社数106社、21.2%)が最多で、次いで「江蘇省」(同89社、17.8%)、「山東省」(同50社、10.0%)、「広東省」(同50社、10.0%)が続いた。上位となった、「浙江省」「江蘇省」「山東省」「広東省」は、全国的にも企業数が多い地域である。特に「浙江省」「江蘇省」は湾岸地域に位置し経済が発展している点、「広東省」と比較して外資系企業の割合が少なく民間企業が発展している点が、上位に入った要因と考えられる。(表4、図1)
表4 「2024中国民間企業上位500社」の売上高ランキング 地域分布 トップ10
| 順位 | 地域 | ランキング 企業数(シェア) | 企業総数 | 民間企業数 | 外資系企業数 | ||
| 1 | 浙江省 | 106(21.2%) | 2,501,809 | 2,455,072 | (98.1%) | 22,656 | (0.9%) |
| 2 | 江蘇省 | 89(17.8%) | 3,120,366 | 3,039,440 | (97.4%) | 29,705 | (1.0%) |
| 3 | 山東省 | 50(10.0%) | 3,202,958 | 3,135,617 | (97.9%) | 13,342 | (0.4%) |
| 4 | 広東省 | 50(10.0%) | 3,531,927 | 3,261,940 | (92.4%) | 80,718 | (2.3%) |
| 5 | 河北省 | 34(6.8%) | 1,630,410 | 1,587,841 | (97.4%) | 2,443 | (0.1%) |
| 6 | 北京市 | 23(4.6%) | 1,361,791 | 1,308,087 | (96.1%) | 18,192 | (1.3%) |
| 7 | 上海市 | 20(4.0%) | 561,659 | 499,075 | (88.9%) | 32,473 | (5.8%) |
| 8 | 湖北省 | 14(2.8%) | 1,333,259 | 1,308,216 | (98.1%) | 3,635 | (0.3%) |
| 8 | 福建省 | 14(2.8%) | 1,419,816 | 1,389,925 | (97.9%) | 16,300 | (1.1%) |
| 10 | 河南省 | 13(2.6%) | 1,761,349 | 1,731,502 | (98.3%) | 1,987 | (0.1%) |
図1 「2024中国民間企業上位500社」の売上高ランキング 地域分布

業歴では、業歴「20年以上」の企業が63.6%、「10年以上20年未満」の企業が23.8%であり、10年以上の歴史を持つ企業が9割近くを占めている。一方で、業歴10年以下の企業は約1割に留まった。この結果から、業歴の長い成熟した企業が中国経済の柱として機能していることがわかる。(表5)
表5 「2024中国民間企業上位500社」の売上高ランキング 業歴分布
| 順位 | 業歴 | 企業数(シェア) | |
| 1 | 20年以上 | 318 | (63.6%) |
| 2 | 10年以上20年未満 | 119 | (23.8%) |
| 3 | 5年以上10年未満 | 40 | (8.0%) |
| 4 | 5年未満 | 16 | (3.2%) |
| 5 | 特定不可 | 7 | (1.4%) |
今回は、「2004中国民間企業上位500社」の売上高ランキングを、地域・業種・業歴の観点から分析した結果、中国の民間企業の動向が明らかになった。総売上高が前年を上回ったことは、地政学的リスクや景気減速の中でも、企業が成長を続けている証といえる。
また、「製造業」がランキングの5割を占め、中国が依然として「世界の工場」としての存在感を示すほか、「浙江省」や「江蘇省」が多くの企業を抱える東部地域は、経済発展の中心としての地位を維持していることが改めて確認された。さらに、ランキングに名を連ねる企業の多くが10年以上の歴史を持ち、安定した経営基盤を築いている。こうした企業の底力が、中国経済を支える柱となっている。
[実施概要]
・調査名称 :「2024中国民間企業上位500社」分析レポート
・調査対象媒体:中華全国工商業連合会(工商連)「2024中国民間企業上位500社」(2024年10月12日発表)
・調査対象企業 : 中華全国工商業連合会(工商連)「2024中国民間企業上位500社」(2024年10月12日発表)に掲載の企業
・調査対象企業数 : 500社
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