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更新日:2025.01.24
中国に赴任して2年になりますが、日本と中国の文化の違いを感じることの一つに「お茶文化」があります。
日本でも緑茶やほうじ茶など、さまざまな種類のお茶が日常的に親しまれ、茶道といった伝統文化もあり、お茶を身近に感じる機会が多いと思います。
中国でも、お茶の文化がさらに日常生活に根付いており、日本とは異なる銘柄のお茶も楽しむことができます。今回は、そんな中国のお茶文化についてご紹介いたします。
まずは、中国の主要な茶の種類と銘柄を紹介します。
中国には数百種類におよぶ茶葉の品種があり、大きくは発酵度によって6つに分類されます。以下に種類ごとの代表的な品種を示します。
日本でも、緑茶、ウーロン茶、紅茶などの様々なお茶が人気ですが、白茶、黄茶などは飲んだことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中国を代表するお茶として「中国十大銘茶」が選出されていますが、発表する団体やメディアによって、選出される銘柄に度々違いがあります。
以下は、過去に十大銘茶に選出された銘柄の一覧です。
中国のコンビニやスーパーでは、お茶飲料の種類が非常に豊富です。特に「緑茶」「烏龍茶」といった種類だけでなく、「碧螺春」や「鉄観音」といった銘柄が大きく表記されている点が特徴です。
中国では、会社などに「茶台」と呼ばれるお茶を淹れるためのセットが備えられており、訪問者に対して「老板」(社長)が自らお茶を振る舞うことも珍しくありません。
このように、中国では古くからお客様をもてなす方法としてお茶が利用されており、その文化は現代にも受け継がれています。
中国には「茶館」と呼ばれる喫茶店のような施設があります。喫茶店との違いは、一種類のお茶をポットで注文し、お湯を何度も継ぎ足しながらゆっくり過ごす点にあります。
蜜柑やスイカなどのフルーツ、お菓子、ひまわりの種などをつまみながら、友人や家族と長時間談笑する過ごし方は、中国の喫茶文化の特徴といえるでしょう。
上海には「新中式」と呼ばれる、チェーン展開されたお洒落な茶館もあり、伝統と現代が融合した新しいお茶文化も進化していると感じます。
中国では日本より喫茶店やコーヒーショップが多いと感じますが、こうした「茶館」の存在もその一因ではないでしょうか。
中国特産の茶葉を使用した飲料店も数多く存在し、豊富なメニューが魅力です。これらの店舗では、日本ではあまり見かけない銘柄の中国茶を手軽に楽しむことができます。
CHAGEE 霸王茶姬
四川省成都に本社を置き、2017年に設立されたミルクティーブランドです。現在、世界中で3,000店舗を超える規模を持ち、マレーシアやシンガポール、タイなど海外市場への進出も進めています。
奈雪的茶
2015年に初店舗を出店し、2024年には中国国内で1,800店舗以上を展開。国外にも進出しており、シンガポールやタイで店舗を拡大しています。
中国のお茶文化は、「茶館」といった中国茶がメインの喫茶店や、中国特産の茶葉にこだわった飲料チェーンなど、日本のお茶文化とはまた違った魅力を持っています。その多様性に触れることで、中国社会や人々の価値観をより深く理解するきっかけになるのではないでしょうか。
これからも中国の文化を探求し、その魅力をさらにお伝えしていきたいと思います。
執筆者:利墨(上海)商务信息咨询有限公司 中島 萌
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