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更新日:2026.10.09
今回は産業ロボットの業界について触れていきたいと思います。
国際標準 ISO 8373:2012 の定義によると、産業ロボットとは、移動可能または固定の状態で自動制御によって動作し、再プログラム可能で多目的なマニピュレーション機能を搭載した、作業の自動化を行う機械を指します。また、機能によって分類すると、産業ロボットは、梱包、ロード・アンロード、塗装、搬送、溶接、クリーンルーム、パレタイジング、組立などに分けられます。機械構造の種類によっては、多関節ロボット、SCARAロボット、直角座標ロボット、協働ロボット、円筒座標ロボット、工場用物流ロボット(AGV)などに分類されます。
さらに、機能別に見ると、搬送、溶接、組立ロボットは産業ロボットにおけるトップ3の応用分野であり、全体の約75%の市場シェアを占めています。機械構造で見ると、多関節ロボットは世界市場および中国市場において、それぞれ60%以上を占めています。また、多関節ロボットはほぼすべての分野に応用可能です。
中国国家統計局が発表したデータによると、2023年12月の中国における産業ロボットの生産台数は41,980台(前年同期比+3.4%)、年間生産台数は429,534台(同▲2.2%)でした。また、高工ロボット産業研究所(GGII)のデータによると、2023年の中国産業ロボット市場の販売台数は31万6,000台(同+4.3%)であり、2024年には32万台を超えると予測されます。さらに、中国には約36万社以上の産業ロボット関連企業が存在し、そのうち2023年には9.4万社の新規登録企業があり、新規登録企業数2022年と比較して40.3%増加しました。
産業ロボットの産業チェーンとしては、川上では、サーボシステム、減速機、コントローラーなどのロボットの核心部品の製造を行い、川中にてロボットの本体製造が行われ、産業ロボットの製造業者が、支柱、アーム、ベースなどの部品の生産、加工、組立、販売を担当します。川下では、産業ロボットのカスタマイズ、導入支援、制御ソフトウェア開発、レンタルなど、エンドユーザーおよび市場向けの応用が行われます。
西洋の先進国が1959年に世界初の産業ロボットを開発したのに対し、中国におけるロボット開発の着手は1972年でした。この初期段階では、中国の産業ロボット開発は主に直列ロボットが中心でした。
中国の改革開放後、産業ロボットの開発は中国政府の支援を受けるようになり、1985年には産業ロボットが「第7次五カ年計画」の重点研究課題に位置付けられました。研究の方向性は、産業ロボットの基礎技術、基礎部品の開発、および搬送、塗装、溶接ロボットに重点が置かれました。
90年代以降、中国は次々に組立、塗装、切断、梱包、積み上げなどの産業ロボットを開発し、いくつかのロボット産業化拠点が形成されました。
2012年、ABB社のデルタ並列ロボットの特許が解禁され、中国のロボット企業は並列ロボットの開発と販売を開始しました。中国は、2013年から5年連続で世界最大の産業ロボット市場となり、2015年には、中国政府は「中国製造2025」戦略を正式に打ち出し、産業ロボットは重点的に発展させるべき10大分野の1つに位置付けられました。
産業ロボットの知能化には、外的な知能機器と内的な知能機器の両方の発展が重要となります。外的知能機器としては、多次元のデータを収集・分析し、その結果に基づいて意思決定を行うための、視覚検査や視覚による位置決めが挙げられます。内的知能機器に関しては、①サーボドライバやコントローラーのアルゴリズムなど、主要部品自体が知能化されていること、②産業ロボットの運転状態が詳細に監視されること、の2点が重要となります。このように、データの監視とコントローラーの操作性が相互補完することで、ロボットの知能化が推進されています。
人とロボットの協働技術が進化することで、産業ロボットはさらに普及し、人間の作業者にとってより身近な存在になります。協働により、ロボットは柔軟性と安全性が高まり、人間との協力がより円滑になることで、生産効率や品質の向上が期待されます。
産業ロボットは、製造技術の進化によって感知や制御の精度が向上すれば、より高精度な加工や組立作業が実現可能となります。従来の産業ロボットは、作業場所や作業内容が固定されることが多かったですが、将来の産業ロボットはより柔軟になり、さまざまな生産環境や需要の変化への適応が可能になると見込まれます。