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更新日:2025.08.29
中国では、飲み物としてお茶が親しまれてきました。しかし、都市部 には静かにコーヒー文化が広がりつつあります。
本コラムでは、中国のコーヒーの歴史と、有名コーヒーブランドの動向について紹介します。
また、お茶文化については、過去の駐在員コラムに取り上げておりますので、ご参照ください。
駐在員コラム「第117期 中国のお茶文化について」
1844年、上海の対外貿易記録には「枷榧豆5包,每包70斤」とあり、当時から上海にコーヒー豆が輸入されていたことが分かります。
1935年には中華コーヒーショップの「徳生カフェ」が南京西路にオープンし、コーヒー文化が定着し始めました。
1946年頃には上海市内に200近くのカフェが開業し、コーヒーは単なる飲み物ではなく、コミュニケーションの媒体として、利用されるようになりました。
2025年現在、上海のコーヒー店舗数は9,500店舗を超えて おり、持ち帰りコーヒーの注文は3,285万件に上るとされています。
中国のコーヒー市場は急速に拡大しています。2024年の市場規模は前年比18.1%増の約3,133億元に達し、1人あたりの年間消費杯数も増加しています。
チェーン展開にも注目すべき動きがあります。スターバックスは2024年時点で約7,600店舗を展開しており(2025年には9,000店舗達成を目指す)、ラッキンコーヒーは2024年に約22,000店舗に達し、2017年設立から2022年までの短期間 でスターバックスを店舗数で上回りました。
上海市のコーヒー店舗の割合は6.1%と他都市を大きく上回り、歴史的背景から生活に根付いていることが分かります。 外資系コーヒーの企業数は上海市、江蘇省、浙江省などの沿海主要経済地域に集中しています。
中国では、ラッキンとスターバックスの競争に加え、新勢力も急成長しています。
・Manner Coffee:上海発。ミニ店舗形式、高回転・高効率型。平均価格:22元。コーヒーブランドTOP6位。
・LUCKY CUP(幸运咖):蜜雪冰城が運営。低価格(平均8元)でTOP4位。
・Nowwa(挪瓦):低価格×高頻度モデル。平均19元でTOP9位。
現在の中国コーヒー市場では、各ブランドが消費者の利用頻度を高めるために、激しい低価格競争を展開しています。
スターバックスでは2025年6月、一部アイスドリンクの価格を平均5元(0.7ドル)引き下げると発表し、店舗数で国内首位のluckin coffeeに追随する姿勢を示しました。
一方、luckin coffeeは「毎週9.9元で1杯」といった継続的なキャンペーンを実施し、複数のプロモーションを組み合わせて顧客の囲い込み戦略を強化しています。
また、新興ブランドのCotti Coffeeは、1杯9.9元の低価格戦略に加え、異業態の飲食店スペースを活用した「店中店(ストアインストア)戦略」を展開しています。2025年8月時点で15,000店舗を突破しており、設立からわずか3年余りで急速に拡大するその勢いは、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」と言えるでしょう。
スターバックスやラッキンをはじめ、多様なブランドが競争を繰り広げている中で、市場規模は急速に拡大を続けています。消費者としては、店舗の立地条件、コーヒーの味、値段、口コミ評価など、複数の条件から美味しいコーヒーを選ぶ楽しみが増えています。今後も中国都市におけるライフスタイルや消費動向を映す象徴として、コーヒー文化の変化に注目が集まるでしょう。
執筆者:利墨(上海)商务信息咨询有限公司 南 みなみ
【引用元】
・上海コーヒーを味わう(品味上海咖啡香)
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1834313335581445013&wfr=spider&for=pc
・「2024中国都市コーヒー発展報告」
https://mp.weixin.qq.com/s/RvfaH69mNqB6DfFqL5Y-TA?scene=1&click_id=3
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