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更新日:2017.06.29
今回は中国でのVR(仮想現実)の状況を紹介します。
中国のVR市場は2016年に56.6億元(934億円)、2020年には556.3億元(9179億円 ※1元=16.5円で計算)に達するという予測があります。(iiMedia Research VRレポートより)
また、2020年には世界のVRユーザーの3分の1を中国が占めるというレポートもあります。(Enfoレポートより)
中国で急成長・急拡大するVR市場の状況は一歩市街に出れば見て取れます。
中国でショッピングセンターや商業施設の一角にVRマシンが設置されていることをよく見かけます。
上記はショッピングセンターの屋外の中庭に設置されたマシンの例です。
こちらも百貨店の一階スペースでのVR遊戯設備の設置例です。
上海には世界第2位の高さを誇る超高層ビル・上海中心(上海タワー)がありますが、その展望スペースにもVRコーナーがあります。
まるで展望台から外に出て歩いているかのような恐怖感・臨場感を味わえるように見受けられます。体験料金は1回30元(500円程度 ※1元=16.5円で計算)です。
個人でVRを楽しむにはVR対応機器とVR対応コンテンツが必要になります。
VR視聴機器については専用機器からスマートフォンをはめ込んで使用する簡易的なものまで様々ですが、ECサイトでも購入可能ですし、実店舗でも取り扱っています。
上記は上海で人気の雑貨店「メイソウ」にて販売しているVRゴーグル(スマートフォンをはめ込み使用するタイプ)の紹介です。1台29.9元(500円程度 ※1元=16.5円で計算)で販売されています。
VRコンテンツを視聴できるスマホアプリを紹介します。
映画やライブ動画配信や3DのCG映像、ミュージックビデオなど様々なコンテンツを提供するサービスです。
上記の例は、映画「キングコング 髑髏島の巨神」です。自室のホームシアターで3D映画を楽しんでいるような作りになっています。
比較的最近の映画でも全編をCMもなく、有料会員になることもなく視聴できます。まだまだ収益化というよりは各サービスが集客に力を入れている状況でしょうか。
操作インターフェースも特徴的で3次元の傾きを検知して画面のカーソル位置を合わせて、まぶたの開閉、つまり瞬きでボタンを押すというものです。
ライブ動画配信サービスです。美女が歌ったり踊ったり雑談したりするサービスです。
視聴者はチャットやアプリ内での贈り物を通じて出演者とコミュニケーションをとる仕組みです。試しに視聴しましたが、綺麗な女性が楽しそうに歌を歌っていました。VR技術によって、より没入感、同じ場を共有している感が増すものと思います。
現在のところVRを取り巻く状況は、まだまだ発展段階にあり、ゲームやエンターテイメントが中心ですが、このままですと3D対応のテレビしかり、仮想空間のセカンドライフしかり、早すぎた技術・廃れたプラットフォームとして一過性のブームで終わってしまう可能性があります。
これが医療・教育・販売などの領域にも波及すると実用に根ざした技術として定着していくものと思います。実際に中国で、この分野への投資や新サービスのニュースが毎日のようにあがってきており、枚挙に暇がありません。例えば、結婚式の様子をVR動画で撮影するサービスやインターネットお見合いサイトや不動産のショールームへのVR適用など中国ならではの分野への適用も進んでいます。
中国ECサイト大手の京東(JD.com)でもVR空間でのショッピングプラットフォームの提供を計画しています。
中国にお越しの際は、VR体験してみてください。
以上
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