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更新日:2017.08.29
今回は中国での介護市場を紹介します。
中国の介護市場は2050年には48兆5200億元、800兆円に達するという予測があります。
平均寿命の伸び、長く続いた政策的な人口抑制の影響や特に都市部における住宅事情により、中国では外部環境的にも、意識的にも介護需要の高まりが期待されています。
今回はブルーオーシャンならぬシルバーオーシャンを狙う、中国企業、日本企業の様子をご紹介します。
中国の高齢者(65歳以上)の人口は約1億4300万人とすでに日本総人口を超えています。(2015年末時点 JETRO調べ)予測では2025年、2億人、2050年には3億3000万人に達するといわれています。(ZUU onlineの記事より)
市場規模についても2050年に48兆5200億元、およそ800兆円(1人民元=16.5日本円換算 同じくZUU onlineの記事)にもなると予想されています。
もともと中国では家族を重視し、親の面倒は子供が見るべきという意識が強い国民性ですが、長く続いた政策的な人口抑制(一人っ子政策は2015年まで続きました)の影響や特に都市部における住宅事情により、面倒を見たくても見られない状況が増えています。
こうした中で、中国国家は養老・介護政策を打ち出して、来るべき少子高齢化に備えています。90-7-3養老モデルといって、90%は在宅介護、7%は地域介護、3%は老人ホームという構成を打ち出したものです。各都市もこれに沿った、施策を立てています。さらに世界中の企業がこの施策にあわせて、事業を展開しようとしています。
日系企業の事例を紹介いたします。
日本の介護大手、株式会社ニチイ学館(法人番号:3010001025868)は中国に進出し、北京・上海・広州など26都市で事業展開しております。
2016年度の中国事業の売上は2,007百万円(2017年3月期)で前年度比25.1%の大幅な増加となっております。まだ同社の収益には貢献できていませんが(事業の営業利益はマイナス)、同社の中期経営計画の中でも、2019年までに中国でのビジネスモデルを確立させる、としてありますので、種まきの時期との位置づけなのでしょう。
同社のIR資料から中国事業の振り返りを行っている部分が興味深いので共有いたします。
いかに日本のサービス品質が優位であるとはいえ、中国では制度も異なれば、ニーズも異なる、人的リソースの面でも日本と同じ品質のサービスも提供できないという状況で、苦労している様子がうかがえます。
今年2017年の8月に北京で開催された展示会をご紹介します。
国際養老サービス博覧会(http://cisse.casw.org.cn/index.php )が開催され、日系企業も上述のニチイ学館やパラマウントベッド株式会社 (法人番号:7010601008657)も出展しています。展示会のホームページでは数多くのブースが出展され、盛り上がる介護業界の様子が見て取れます。
中国国内でも少子高齢化の先進国である日本の介護への取り組みには興味を持っていて、テレビで日本の介護施設の取り組みを紹介したりしています。スマートフォンやIoTといった技術を取り入れた様子が紹介されていました。
中国では元気なシニアもたくさんいて公園で朝、夜に集団踊りをしたり、太極拳をしたりしています。ぜひ、中国にお越しの際はご覧ください。
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