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更新日:2017.11.29
今回は中国でのトイレ事情を紹介します。日本からの出張者・駐在者にとって中国でのトイレに対する関心度・重要度は高いものがあります。
タイトルの中国のトイレ革命は誇張ではなく本当に、先ごろ11月に習近平国家主席が中国国内に「トイレ革命」の推進を指示しています。
今回は注目を集める中国のトイレ事情についてご紹介します。
先ごろ中国の国営放送の朝のトップニュースで「トイレ革命」を推し進めるよう習近平国家主席が指示したと報じました。
その放送された様子です。整備計画自体は以前から進捗しているのですが、あらためて習主席から「重要指示」があり、またトップニュースで扱ったので注目が集まりました。
このニュースを日本でも日本経済新聞やNHKが取り上げ、トイレ関連の日本企業の株価がストップ高になるなど、日本のトイレ関連事業への関心も高まっています。
NHKで取り上げた記事です。
実際に、上海の空港や我々の入居するオフィスビルのトイレには日本の「TOTO」が設置されています。また、中国人の日本での「爆買い」には日本の高機能温水洗浄便座もその購買対象の1つでした。そのくらい日本のトイレは中国国内でも高級で快適性の高いものとして認知されています。
日本企業の取り組みを紹介します。
日本の住宅設備大手企業LIXIL(リクシル)グループです。
リクシルグループの2017年3月期決算は、純利益425億円の黒字で前年の赤字からV字回復し過去最高益を更新しました。好調な理由の1つに海外でのシャワートイレ事業が上げられ、シャワートイレのアジアでの売上の中で中国が約4割を占めています。
直近の2018年3月期 第2四半期決算でも中国事業の好調が収益に貢献しています。
日本のトイレ業界にとって良い話も出てきました。この2017/12/1から国務院関税税則委員会より一部の消費財の輸入関税を調整すると公示があり、暫定減税の適用が始まっています。温水洗浄便座もこれに含まれ関税率は32%から10%に引き下げられました。
これに中国の一部報道では「もはや日本で高機能便座を爆買いする必要はなくなった」と伝えています。
上海で発行されているフリーペーパーに、上海で行われたトイレ博覧にてトイレ用品にITを適用した事例が紹介されています。この記事の中で紹介されているのは、顔認証技術を適用し、同一人物の連続した紙の利用を制限するものです。中国では公共トイレでのトイレットペーパーの過剰な量の使用が課題となっていて、その解決を図る装置です。
上海ジャピオンの記事より。
不意にトイレに行きたくなるのは万国共通の生理現象です。中国でもトイレを探すアプリなど様々提供されています。
トイレ検索アプリの一例です。付近の一覧を表示し、経路案内までしてくれます。
特別なアプリを入れなくても微信(WeChat)が入っていれば、WeChat内のミニプログラムでトイレが検索できます。
使い方は簡単で、ミニプログラムの検索でトイレプログラムを探して、起動するだけです。
もちろん地図アプリでもトイレを検索できます。百度(Baidu)の地図アプリの例です。
トイレと検索するだけです。
中国の都市部では日本と変わらないくらいのトイレ設備になっていますので、安心してお越しください。少し郊外や下町に出ますと旧きよきトイレ文化が残っていますので、そちらもぜひお楽しみください。
以上
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