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更新日:2017.12.29
日本でも毎年年末にその年の流行語が発表されますが、中国でも同様です。今回は中国の2017年のネット流行語を紹介します。
中国教育部の公式サイトに掲載された「2017年10大ネット流行語」、この中のいくつかをご紹介します。日本での流行語も一部でしか活用されていない用語も見受けられますが、(マジ卍やアウフヘーベンはいつ使うのでしょうか?)中国では日本以上に地域差・世代差がありますのでご了承ください。
「コールする」
百度百科によれば「ヲタ芸の一種である」と記載があります。転じて、対象の人や物に賛同の意を表現する言葉です。日本式のアイドル文化は中国でも展開されていますが(AKB48から派生したSNH48(上海)など)、アイドルのみならず、その応援作法までが中国で消化されて、このように流行語になるとは興味深いです。
「君の良心は痛まないのか?」
発生のルーツは、共に中国の大詩人である杜甫が李白に対して15もの詩を作っているのに、李白はそれに応じていない。その様を中国のネット民が指摘したものです。
日本の某大手通信会社のCMで登場した黄色いインコのキャラクターと文字を組み合わせたSNSのスタンプがうけてネットに広まったようです。キャラクターのかわいらしさと文言の痛烈さのアンマッチなところがよいのでしょうか。
中国ではネットゲームが流行っていますが、遊戯王というゲームのゲーム実況から発生した言葉です。「シャコ、いくぞ」言葉そのものにあまり意味はありません。
中国のネット上で人気の日本人で山下智博さんという方がいますが、その方の説明が的確ですので、紹介します。
また、ネットゲーム発端の表現として、
还有这种操作「そんなやり方もあり?」
という言葉もランクインしています。オンライン上のゲームが流行っていることを表しています。
中国の人気TV番組「中国有嘻哈(RAP OF CHINA)」というヒップホップ音楽オーディション番組で、指導員・審査員が発した言葉です。
「フリースタイルできるのか?やってみろよ」くらいのニュアンスです。
中国でも年越しに日本の紅白歌合戦のように歌番組(跨年演唱会)を行い、有名人がたくさん出演するのですが、そこでもこのオーディション番組の優勝者がフリースタイルを披露していました。
「油ギッシュ」中年男性の脂ぎった様を形容する文言です。嫌悪の対象としての表現です。中国での生活習慣の変化、価値観の変化を感じ取ることができます。
TV番組、ゲーム実況、映画、ライブ配信など様々なところから発信された情報がSNSで広がっていく様が見て取れます。
最後に、こちらも紹介します。2017年はビッグイベントである共産党党大会がありましたので、党大会関連のワードが入っています。(十九大「中国共産党第19回全国代表大会」、新時代、不忘初心(初心忘るべからず 党大会の標語))
「シェア」(共享)、これは当然のように様々なサービスへ展開されていますが、今年の流行語として入っています。
また、AI(人工智能)や宇宙開発(天舟一号)など次世代の技術についての言葉も入っています。
インターネットを通じてサービス提供を行う者として、流行る言葉や、またその発生源や拡散方法は大変興味深いです。
以上
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